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2019年1月16日 (水)

陽炎(43)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 アメリカで同時多発テロが起きたとき、サマースクールで渡米していた学生が一人いたが、西海岸エリアなので影響は泣く、無事に帰国した。中国とフランスにも一人ずついたが、国際交流委員会では安否確認も兼ねて連絡を取り、問題は起きていなかった。冬休みには新たにイギリスのマンチェスターにある大学と連携協定を結ぼうという話が出ていたが、渡英するのは他の先生である。

 母校で行われる交通学会は新しくできた「学術情報センター」で行われた。理系地区の一角にある更地は教養部時代に文系地区との行き来で頻繁に利用した。そこに十階建ての図書館も入った建物ができ、文型地区にあった古い図書館の蔵書が移された。上には学会も行える部屋が設けられ、私の発表は100人規模の部屋だった。

 とりあえずは上海および青島から内陸への貨物輸送ルートに中国が力を入れており、線路の幅が中国も採用している国際標準とそれより9cm広いロシア基準の問題も積み替え作業の効率化でクリアしているということに触れた。日本とヨーロッパの東部や旧ソ連の中央アジアへのゲートとして有望視されていると指摘した。

 コメンテーターは長崎の先生で海陸連携の視点を評価された。日本としてはどの港から中国の港湾にアクセスするのかというのが重要になるが、それが博多なのか下関なのかというのが港湾関係者の関心事である。鉄道との連携となると特に重要だった。鉄道貨物駅と港のアクセスは博多のほうが優位にあるが、下関は関門トンネル通過が不要という利点もあった。

 会場からは日韓の延長で南北の統一ともからめた可能性を質問されたが、それは将来の国際環境の変化次第と応じた。そのようなルートが実現するとしてもチャイナルートのほうが有望ではと直感したが、口に出すのは控えた。ロシアルートについての質問は日本海エリアではないかと答えた。

 懇親会は文型地区にある記念館で行われた。とりあえず紀要に掲載してもらった「小売業による消費者への最終配送」というタイトルで発表したものをさらに掘り下げたいと院での指導教官に言うと学術博士を採るためのテーマとしてみてはとアドバイスされた。経済・経営を量にらみした研究所があり、大阪駅前のサテライトキャンパスに通うことを勧められた。さらに観光という分野にも手を広げることも考えるのがよいとも言われた。

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