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2019年1月13日 (日)

陽炎(38)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 交通学会の出張は新婚旅行などで貯まったマイルを活用した。関西・シンガポール・ロンドンはA空輸ではないが、提携会社でも貯まるからである。もっとも研究所をやめてマイルを貯める機会はクレジットカード利用にとどまることとなった。ホテルはW大学にアクセスしやすい飯田橋を選んだ。

 金曜日の夕方まで普通に勤務してモノレールで伊丹の空港に行った。新幹線が直で行けず、南方で地下鉄と乗り換えが必要だった。後で精算するときは新幹線を利用したことにするが領収証の添付はここでは求められなかった。ホテルも専任講師の分として1万300円という内規になっていた。

 羽田から飯田橋までは京浜急行で品川、そこから神田まで乗って中央線に乗り換えた。東京駅の乗り換えは中央線のホームが高い位置に移されてからこちらがよいということになっていた。丸の内北口に面して建っていた旧国鉄本社ビルは解体が決まっていた。最後に公開された時に覗いた深井は「屋上へ出入りする部分が爆撃に備えてコンクリートが一メートルも重ねられていた」と言っていた。その話は彼からの電子メールで知った。研究所でも少しずつやり取りをメール化しつつあったが、使いこなすのは若手である。

 今回も自由論題で、会場は300人入れる教室だった。航空に対する関心の高さなんだろうなと思いながらアメリカの航空規制緩和で利用運送いわゆるフォワーダーが自社でも輸送するインテグレーターになるケースが出たこと。日本でもY社の例があり、乗り出す事業者が出る可能性があること。特に北九州空港が移転して二十四時間化すると福岡・佐賀・大分・山口などからの集荷の可能性が高いことを指摘した。

 コメンテーターは物流の研究者でもある先生で研究所での経験を交えた論説を評価してもらえた。質疑の中ではN社の航空貨物会社参入の可能性も訊かれたが、私の知る範囲ではないと答えた。あとの懇親会では北九州市役所の人と名刺交換もして新空港に関するシンポジウムに是非と頼まれた。

 十一月になって長男が生まれた。共同で出す著書も上梓され、早速次の年からのテキストに使用することにした。妻は育児のために休職という形になるが、できるだけ早く復帰ということも考えなければならなかった。住む場所もやはり堺市の北部エアを中心に考え直すということも決まった。

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