« 片側交互通行 | トップページ | 今日は雨が降ったり »

2018年12月 6日 (木)

青春の影(2)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 最初の相手は陸自の三曹で三段だった。二十代に入ったばかりで勢いはよかった。清二はじっくり相手を見て面返し胴を二本取った。二人目は南福岡の車両センターにいるQ社の若手でAチームの赤胴を着けていた。小手を取られたが、守りに入って左脇が空いたところに切り込んで追いつき、最後は面返し胴で逆転した。

 三人目は空自の二曹で三十歳近い四段だった。互いになかなか決まらずに延長へ突入した。清二は小手から胴への変化を見せて終わりにした。決勝はF大学の学生だった。こちらも試合中盤に相手の左脇が空いたところに切り込んでそのまま逃げ切った。ひさびさの優勝ではあるが、変化球ばかりだなと反省した。

 本業では500系の「こだま」を博多・広島に限って運転することになった。かつては十六両で「のぞみ」として博多・東京のスーパースターだったのだが、そう遠くないうちに引退するだろうと言われていた。最高速度も300キロから285キロになってまさに余生という趣である。それでもホームでは小型ジェット機のような丸みのある車体にカメラを向けてくる姿が目に付いた。午後二時半に広島を出る車両は特別塗装が施されたものが使われていた。

 勤労感謝の日には支社チームの中堅として出場した。品川が副将である。前の二人は新人に変わった。最初に当たったのはB電器である。前の二人が勝って来たので清二は気楽に戦えた。合い面勝負で取り、小手を抜いた面を決めた。品川も面返し胴を二本決めて大将は引き分けた。

 二戦目はどこかのサークルというチームだった。今度は前の二人が引き分けて清二にプレッシャーがかかった。一本目は面を取りに行って胴を抜かれ、そのあと小手を取り返して三引き分けでつないだ。品川も面返し胴を食らい、大将にプレッシャーがかかったが、大将は面二本で逆転させた。

 三戦目はまたしても刑務所チームである。先鋒が一本負け、次鋒は二本負けした。清二は面一本でなんとか勝ったが、後ろ二人も敗れて終了した。

 年が明けて二月に清二は五段挑戦した。実技では対戦した二人に一本ずつ面抜き胴を奪ったが、発表された番号は三人ともなかった。どこかで壁が来るとは聞いたが、これがそうなのかなと思った。

 三月の部内試合で再びAチームに復帰することができた。今度は副将だそうである。市民大会の優勝も考慮されたのかもしれなかった。とにかく秋には再び国土交通大臣杯に出られるのは嬉しかった。 

 

|

« 片側交互通行 | トップページ | 今日は雨が降ったり »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 片側交互通行 | トップページ | 今日は雨が降ったり »