陽炎(15)
前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m
福岡でのヒアリングは最初の三日間は私一人でやり、四日目以降は主任研究員が同席となった。羽田を午前十時に出る飛行機で、セキュリティエリア内でヒアリング先への手土産を買った。クジラジャンボをあしらったチョコレートクランチは「普通のA空輸塗装」になる前の最後のチャンスである。カードで購入したので10%オフ、領収証も切ってもらった。今回のヒアリングの仮払金は10万円である。
747は二階の左窓側である。機内は満席で、羽田を飛び上がるときもいつもよりも滑走が長かった。山陽新幹線は大阪と姫路が途切れているため、東京から岡山・広島・山口に臨時便が出たし、大阪と岡山・広島を結ぶ路線まで設定された。この日は天気が悪く、関門海峡の手前からようやく下界が見えるようになった。
空港でランチを食べて、博多駅に行き、午後に回る二箇所以外の手土産をコインロッカーに預けた。クジラジャンボの大きな袋と小分けした袋で後に回るところのものはバッグに入れた。最初は駅から歩いて十分の福岡県トラック協会だった。地震で高速道路が使えないため、急ぐものは飛行機という状態だと聞かされた。
次に行ったのは明太子のF社である。ここでは冷蔵輸送のことを気にしていた。駅前のバスターミナル地下の食堂で夕食をして宿も駅の近くである。部屋ではヒアリングの内容をメモから文章にした。ノートパソコンでもあれば作業も迅速になるのかなと思った。問題はワープロとパソコンで文書が別々になるということだった。
二日目は少しでも安くしようと新幹線ではなく、在来線で小倉に向かった。特急料金が500円ということで国鉄時代の車両を真っ赤に塗っただけの車両である。小倉駅の北口からタクシーに乗ってN社の北九州支店に行った。途中コンテナ貨物の駅もあり、トラックターミナルのエリアへと入った。
ここでは貨物の内容とか流れ、そしてヒアリングできなかった住宅機器メーカーT社のことも聞いた。ようやく「大便」に行きたくなってヒアリングのあとスクワットタイプを借りてそれからタクシーで小倉駅に戻って駅の食堂でランチである。次は黒崎にあるM化学だった。電車で移動してここも駅から十分くらい歩いた。
三日目は博多から久留米に向かった。また特急を利用である。メタリックのフランス新幹線という車体で内装はシックな趣をかもしだしていた。タイヤメーカーのB社は駅から歩いて十五分くらいの場所である。これが終わると朝倉にある農業関係の団体に向かった。航空輸送で有名になったネギや果物で有名なところである。今度は西鉄の電車で甘木に向かい、そこからタクシーだった。
| 固定リンク
コメント