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2018年12月 1日 (土)

青春の彷徨(12)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 秋の市民大会は二十四時間勤務明けだった。既にI・Y・Sの東西三時間に及ぶ区間をどの時間帯でも走ることになってSまでの終電・仮眠して始発をYまで運転してきたばかりだった。昼前に体育館に着くと小中学生の部では一緒に稽古している子たちが何人か入賞していた。二十台の部ではまず十代から移ってきた井上と対戦である。

 一本目は清二が面抜き胴を取った。まだまだ体のキレはあると思ったが、二本目は小手返し面に行こうとして逆胴を浴びた。これは今まで経験したことがなくいったい何がと思った。最後は面を取りに出て小手をやられた。井上は岩本に破れ、決勝は岩本と杉山の対決となった。杉山はY大学の新しいキャプテンに就任した。一進一退の攻防の中で岩本の面に杉山が逆胴を返した。それが勝敗を決した。

「うちは最近、これを基本でやっているんです」

 表彰式のあと杉山は集まったY高校出身者の中でそのように言った。

 北九州で勤労感謝の日に行われた大会は支社チームの中堅として出場した。副将は新幹線整備に配属された品川が入った。初戦の相手は産業用ロボットで有名なY電機だった。先鋒・次鋒が勝利して清二は焦る相手を見切って面抜き胴を立て続けに奪った。品川と大将は引き分けである。

 二戦目の相手は地元の市役所、ここの最初の相手は刑務所だが、問題が起きて辞退していた。最初の礼で相手が長短二本の竹刀を持っていることに気づいた。先鋒は引き分け、次鋒が二本勝ちして相手に少しプレッシャーとなった。清二の相手は右に短い竹刀、左に長い竹刀というスタイルで逆二刀と言われていた。

 初めての対二刀だが、突きを意識して攻めた。左右の胴に切りつけたが、右胴で旗が一本上がった程度で最後まで有効はとれずに引き分けた。品川が面返し胴で一本勝ちしたので次に進むことができた。

 三戦目の相手は拘置所となった。鬼門ではあるものの、全員が必死の攻防である。先鋒は小手を取られながらも面を二本決め、次鋒は面で一本負け、清二は面抜き胴で先行したが、面二本で逆転された。品川は引き分け、大将が小手で一本勝ちしたが、商社数と本数が完全に並んで代表戦ということになった。向こうは中堅を出してきたがこちらは大将をたてた。結果は面返し胴で相手が一本勝ちした。

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