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2018年11月25日 (日)

白い闇(31)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 トンネルができる前、Lシティとここは一時間に一本の急行が来ていた。所用時間は一時間半だったそうである。フェリーまたはホバークラフトに接続して海峡は四十キロをフェリー一時間二十分、ホバーは三十分で渡ったそうである。そこからF国の首都までは列車で二時間、乗り継ぎがもっともスムーズで五時間の行程である。

 トンネルを走る高速列車はB国側の新しい高速用の線路が出来るまでは三時間かかっていた。トンネルはコンテナ貨物列車を自動車を載せるカートレインと共用しているため最高速度は140キロに制限、高速列車用の新しい路線は300キロ走行となったが、結局所要時間は二時間というところに落ち着いた。

 N市とLシティは今、快速で二時間である。六両編成の電車はグリーンとオレンジに塗り分けられていた。こちらも四人がけの座席というものである。一駅隣の駅の西側にカートレインの乗降する駅があった。電車の窓から見た限りでは車を積む貨車が十両、客車二両、そして電気機関車という編成である。乗用車だけでなく、バスやトラックも積み込まれた。この駅は高速道路につなげられ、Lシティへと向かう形である。

 カートレインの駅の向こうには高速列車が走る高架橋が見えた。発車すると高架橋と分岐する複線の線路が近づいてきた。そこを今はコンテナ貨物列車だけが走行しているそうである。Lシティに向かうレールの上をLシティからやってきてトンネルにつながるレールがまたいだ。そこを銀色の電気機関車にひかれたコンテナ列車が通過した。数えてみると三十両である。

 高速鉄道の高架は線路の西側をずっと並走した。周りは田園地帯だが、Lシティまで70キロあたりから住宅が点在するようになり、電車も快速運転となった。30キロあたりからは集合住宅のほうが一戸建てよりも多くなり、残り十キロのところからは高架が車窓の左か右に移った。右手には貨物列車用のレールが増えて混雑していることをうかがわせた。

 左からS港に向かう線、そしてループが寄ってきた。五両編成のディーゼルともすれ違い、ビジネス街、官庁街が目に入ると赤レンガのLシティ駅に滑り込んだ。ここから空港まで地下鉄にするか地上の電車で行くか。地上ならループでO市やR市行きが出ているL北シティに移動である。

とりあえず ここまでとします  

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