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2018年11月14日 (水)

十七歳・五里霧中(2)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 8月の終わりにA大学の招待試合が行われた。女子は三人制のちょうど二チーム、男子はAが弘中・野村・白川・村井・清二、Bは世良・青木・山県・副将は欠員・亀井という編成である。Bは前三人で勝負をつけるというスタンスだった。亀井にとっては初めての対外試合だし、山県も上段がどこまで通用するかという試金石だった。

 三校リーグでAはまずH商工と戦った。弘中は小手を取られて一本負け、野村は急に攻めが強くなり、相手は一年生だったものの、手元が浮いたところを抜き胴、面を取りに来たのを返し胴に切った。白川は面で一本負け、村井は小手・胴に変化して一本価値し、商社数で同点、本数リードに持ち込んだ。

 清二の相手は中学時代にも何度か戦った相手である。勝ったり負けたりでほぼ互角、味方のリードを守りに入ったのが裏目に出て突きで一本負けし商社数で逆転された。B高校の試合は先鋒と中堅が引き分け、野村と村井は面返し胴を一本ずつ奪って清二につないだ。清二は思い切って勝負して小手と面のストレート勝ちである。結局リーグはH商工がB高校を五体ゼロで圧倒し清二たちは結晶には進めなかった。

 Bチームの戦いはまずS高校に対し、世良が面と小手のストレート勝ち、青木も面一歩で勝利、山県は互いに有効なしの引き分け、不戦敗で二勝一敗一引き分け、亀井が日本負けしても大丈夫という状況だった。相手の大将は二年生で亀井が初心者であることを見抜いていた。亀井は精一杯の気迫で面を打っていったが、出た瞬間に胴を立て続けに抜かれた。

 Bチームの次はT学院だった。世良は面で一本負け、青木は小手と面でストレート負けした。山県が初めて上段からの面を決めて一本勝ちしたものの、不戦敗で敗北決定、相手の大将はなぜか一年生で、亀井は思い切った面のあと体を開いて引き胴を放った。これが一本となり、ほかの一年生三人が拍手を送った。そのあとはまた面に出て胴を抜かれ、最後は合い面が向こうに旗三本となった。

「山県の面と亀井の胴は収穫になったかな。それと野村の攻め崩しもパワーアップしたな」

 帰りの車の中で副顧問が運転しながら言った。副顧問の車は中古のスポーツセダンで助手席に清二、後ろに村井、青木、広中が座った。

 

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