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2018年11月13日 (火)

十六歳・七転八倒(14)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 準々決勝の第一試合は白川と消防士である。合い面勝負で取ってそのまま逃げ切った。清二と末次の対決も一本の重みがのしかかる展開となり、清二の面と末次の返し胴が旗の差で清二となった。末次の即頭部よりも自分の腹のほうがダメージが大きい気もしたが、審判を味方に引き入れたのが大きかった。

 山田は村井を小手で退けた。面と見せての小手が抜き胴に行こうとした村井の右手首を断ち切った。世良も一本勝ちして準決勝は四人全員がY高校という組み合わせである。

 白川はいきなり清二の胴を抜きに来た。胴ではなく垂れに当たっていたのが幸いした。今度は清二が白川を面打ちに誘い出して胴を抜いた。こちらは快音がして審判の旗がいっせいに上った。二本目は小手・面を白川が仕掛けてきた。清二が面に返そうとしたのがわずかに遅れて追いつかれた。

 最後は清二が乾坤一擲の面に出た。白川が胴を抜きに来たが、自分の竹刀の物うちが白川の左面に当たってから臍の前で白川の竹刀がはじけた。審判はみな清二の面に上げていた。

 山田と世良の対決は山田が合い面勝負で先制した。世良は小手から胴への変化を使って追いついた。山田がかすかにうなづくのを感じた。最後は世良が剣先を下げたところを山田が突きに出た。世良の体が後ろにふわりと飛んで、終了である。

 清二と山田の決勝は反則二回による山田の一本勝ちだった。どちらも胴がらみ清二の飛び込み胴が不十分で場外オーバーラン、引き胴をブロックされたはずみで竹刀が「飛行物体」と化した。

「一瞬無重力を体験しただろ」

 表彰式のあと世良に末次が声をかけた。末次はさらに清二にも「胴を取られたら突いてくるような気がしていたよ」と言った。「すると村井が胴を決めてたら突かれたかな」と清二が言うと山田が「こいつは手ごわいなと思ったら突くからね」と言って笑みを浮かべた。

 次はタイトルを変えて進めます  十七歳になるから・・・

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