« 飛鳥Ⅱ 名古屋⇔土佐 | トップページ | 解体作業 »

2018年11月11日 (日)

十六歳・七転八倒(11)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 世良はまず野村と戦った。野村が得意な面返し胴をいきなり取られたが、二本目も面を押し通して取り返し、最後は引き小手を決めた。弘中にも面で勝負して一本目は面を取り、二本目は返し胴を浴びて引き分けた。村井とは面一本ずつの引き分けである。白川は出小手で一本勝ち、清二も面を胴に返しての一本勝ちだった。先輩に対しては面勝負を徹底した世良だが、底力はあるとみんな思った。

 新二年生同士の部内試合では、野村に対しては小手 白川と村井には面での一本勝ちだった。弘中には引き胴を食らったが、面フェイント小手で引き分けた。志村も春休みには稽古に加わったが、部内試合は審判をするだけである。

 四月になって顧問にプラスして新人の先生が剣道部の副顧問ということになった。高校のOBで広島の大学、数学が担当である。まだ四段を持っていないので八月に行われる審査を目指しての稽古に取り組んだ。三段を持つ者は次を意識して形の稽古も始めた。

 入学式が終わり、進入部員は女子が二人だけ、男子は四人だった。世良の他は山県・青木・亀井で、青木は中学からの開始、亀井は小学校でソフトボール・中学で軟式野球をしていたが、剣道に転向を決断した。背が低いものの、がっしりした体型で基礎体力がある分、十分戦力になると清二は思った。

 山県は親の転勤で県内の別のところから引っ越してきた。身長が185センチもあり、バスケット部からも声をかけられたが、上段をやってみたいと剣道を続けた。入部して早々に上段を取るようになったので、部内試合はしばらくお預けとなった。

 世良は岡野に面で一本勝ちしたが、あとの三年生には敗れた。世良と青木の対決は面と小手で世良が二本勝ち、青木の二年生への朝鮮は野村には面体当たりからの胴を決めたものの、胴を二本取られ、弘中には胴と小手、村井には面と小手、白川には面二本をとられた。 清二もまず面に誘い出して胴を抜き、小手に来たのを面に返した。

 青木はさらに三年生にも挑んだ。生徒会長として文化祭の準備に専念していた志村も相手にしてみて面で一本取ったが、出小手で引き分けた。あとの四人には一本も取れずに負けた。高校入試のブランクが埋まればもう少し歯が立つのではないかというのが清二の感想である。

|

« 飛鳥Ⅱ 名古屋⇔土佐 | トップページ | 解体作業 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 飛鳥Ⅱ 名古屋⇔土佐 | トップページ | 解体作業 »