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2018年11月 4日 (日)

十五の春(12)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 重岡との決勝ではまず小手・面でスタートした。つばぜり合いの状態から引き胴で間合いを開け、折り返しの小手にいったが不十分、それから合い面になったり、小手を狙われたりで息つく間もない攻防となった。始まって三分近くたって、清二は引き面を放ったが、場外にオーバーランした。

「反則一回」

 悪い流れと延長になる前に勝負をかけようと決心した。剣先が中心線を抑えているかを意識しながら反時計回りに展開し、面に飛んだ。重岡の竹刀が自分の竹刀を払い上げた。そのまま伸び上がった胴に向かって斜めに振り下ろされ、バチっという音が耳に飛び込んだ。三本の旗が上がった。

 清二も小手・胴で反撃したが、胴に切り込む寸前で止められた。そこからつばぜり合いにもち地込んだところで時間切れとなった。

 二位というのはなんとも微妙な位置である。「おめでとう」というのは一回戦突破できるかどうかの選手なら言われてもうれしいが、それでも「一位になりたかった」という気持ちになるのが普通である。まして優勝を目指していたなら「くやしくて寝られない」というくらい・・・清二なら後者でなければならなかった。

 表彰式が済んでテーブルなどが片付けられた。この手伝いも高校生の役割である。作業が終わると中間テストの結果の話題になった。清二は175番と入学式直後よりも下がった。他の者も十番程度後退した。

「数学がどうも」と言う清二に「経済学部に行くなら数学ができないと地獄だぞ」と晋一が言った。Y大学は医学部・工学部・教育学部・人文学部・経済学部から成り立っていて、全身は高等商業、すなわち経済が専門である。

 タイトルを変えて進めることにします 

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