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2016年6月 7日 (火)

下り坂(192)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 退勤は午後六時である。哲也は国道10号線のバイパス沿いにあるショッピングモールに立ち寄った。両親の食事はあっさりしたもので、それはまだ母が調理師、材料は哲也が買いだしとしていた。哲也自身が食べるのは自分で用意するが、どうしても惣菜を買ってという形である。

 ショッピングモールの敷地は300m四方で半分が駐車場、店舗は一・二階、三階が屋内駐車場で屋上にも駐車場があった。夏の日差しが降り注ぐ時は三階がベストだが、スーパーは屋外のほうが便利である。スーパーの前に書店を覗いた。小さな書店は街から姿を消したものの、こういう大きなところは何とか生き残っていた。

 剣道の入門書があるかどうかを以前はよくチェックしたが、最近はしなくなった。介護・相続といったハウツーが気になるものの、まだ立ち読みする程度である。受験三公社のコーナーではK高の制服を着た者の姿があった。襟章はⅡとなっていて来年は受験である。K高からここまでは直通のバス路線がオープン時に設定された。

 レストラン街で夕食ということも考えたが、結局弁当を買うことにした。チキンカツの弁当には値引きシールが貼られていた。酒はノンアルコールで代用するようになった。何かが起きて職場に駆けつける事態も想定してである。重大事故は幸い起きていないが、警報の表示で空港引き換えしというトラブルはあった。

 家に帰り着いたのは七時半である。両親は一階、哲也は二階、車庫に入れると充電ケーブルを接続した。夕食、そしてシャワーを浴びるとパソコンを立ち上げた。インターネットでのチェック事項は剣道関係、そして交通学会である。今年は北九州の市立大学を会場としてローカル交通がテーマだった。

 哲也自身が試合に出ることはなかった。N中もK高も北九州エリアではトップのレベルを維持していたが、県になると福岡市周辺の分厚い壁に跳ね返された。北九州市の人口が九十万人台に落ち込んだのに対して福岡市は百五十万人を超え、さらに微増を続けていた。S航空の羽田事務所は「第二本社」福岡空港事務所は「第三本社」という位置づけであるが、北九州と福岡が入れ替わる可能性はあった。 

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