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2016年6月 9日 (木)

下り坂(194)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 統一論題のトップバッターは北九州市の副市長だった。まだ四十五歳で国土交通省からの出向である。関門エリアの交通に関してデータを交えて語り、国内のみならず海外からの流動の取り込みが重要になっていると結論付けた。その次はタクシーのD社の社長が立って高齢者の足としての役割について述べた。自動運転技術の車両についても検討するが、運賃収受にはドライバーが必要ということが言われた。

 そして哲也の番が来た。まず空港の背後権として東九州道の整備によって別府・大分もアクセスが向上したこと、福岡空港の混雑という問題はあるものの北九州を早朝に出発す必要性は依然小さく、福岡の最終便以降をカバーする程度にとどまっていることを指摘した。山口県については宇部とのすみわけがあった。空港アクセスについてはバスよりもタクシーの乗り合いが効果的ということも触れた。

 さらに福岡空港を中心にした運行にも触れた。福岡と伊丹は新幹線との競合にさらされ、新たな路線としては福岡と新潟が浮上していること、これはA空輸からの移管である。ここは搭乗率が芳しくなく、もはや737では無理ということになっていた。また福岡・石垣という路線も移管の候補のひとつだった。国際線に乗り出すというのは今のところチャーターのみである。夏には二回、ウラジオストックチャーターを実施した。

 最後に立ったのはモノレールの経営企画部長である。この人は市役所からの転身だった。開業から35年になって車両をどうするかという問題が浮上してきていた。更新するとしても四両編成は変えず、ドアの間の部分は四人がけのボックスシートにするという案があることを披露した。車椅子スペースを設けたとはいえ、やはり「健常者の乗り物」ということには変わりなかった。

 昼食は地下、といっても外の光が十分入るように作られたところにカフェテリア式の食堂があった。日曜日ということでメニューは限定され、カレーまたは焼きウドンのどちらかのみである。哲也はカレーを選んだ。午後からはシンポジウムが予定されていてこれには北九州市の市長も加わる予定である。市長は建設省に入って二十年勤務し、衆議院議員を二期務めてから市長に転身した。

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