白い闇(16)
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飛行機のコーナーには、胴体後部に四発のジェットエンジンをつけた100人乗り、F国と共同開発したやはり100人乗れる超音速機、やはり共同開発の300人乗り双発ジェットが十分の一模型で展示されていた。船の関係はなく、次が鉄道である。入り口のところにB国最初の蒸気機関車の復元模型が実物と同じ長さ5mで置かれていた。その奥には各年代の車両の模型が並び、五本の線路に展示車両が並んでいた。
一本目には動軸2本の前に2軸、炭水車に2軸の小型SLだった。後ろには馬車四台分の緑色の客車と長さ15mで片側通路になった六人一組のボックスが並んてトイレもある赤い客車、これはR市との路線に入っていたそうである。2本目にはМ港で見た動軸三つのSLと形は同じだが、年代は四十年古く、最高速度は110十キロ、LシティとOは10時間ほどかかったそうである。
その後ろにつけられたのは三代前の国王の御料車で普通の客車が四軸なのに対して六軸あった。色は紺色で真ん中に紋章が入っていた。どの車両も外から見るだけで中には入れなかった。三本目にはSLが二両、いずれも黒く磨き上げられ、この二つにはナンバーが入っていた。
貨物用の動軸四本に前と後ろに軸一本、炭水車は四軸で800両近く作られたうちの一号機だった。その後ろにはこれより大きな貨物用のボイラーを動軸三本、前と後ろに2軸ずつという高速旅客列車で、最高速度140キロ、一号機はE市に置かれ、これは三号機である。四本目の線路には茶色い車体に動軸六本、前後に1軸ずつの電気機関車、これはLシティから南の海岸への路線に使われた直流である。車体は茶色だった。
電気機関車の後ろには紺色とクリーム色に塗られた電車、これも直流でRへの路線を走っていた。五本目にはLシティとOを結ぶ特急の一世代前でディーゼル機関車と二等の客車だった。機関車は発電機とモーターで六軸、客車は定員72人である。両方とも上が黄色で下は紺色に塗られていた。機関車に客車8両、最高速度200キロだが、ダイヤは5時間を超えていた。五本の線路の先は敷地外で貨物列車の線路になっていた。D国の船会社の名が入ったコンテナが通り過ぎた。
科学博物館から北駅まではバスで移動した。王室ご用達の百貨店にも母国からの観光客の姿が目に付いた。酒のコーナーに行ったが、母国のものはなかった。列車の中で食べられそうなものを買って駅に向かったのは午後六時過ぎである。発射まではホームに出入りする列車を見てすごした。
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