白い闇(3)
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出発前にネットで調べたO空港は、南北方向の3000m滑走路が一本で、国内線はLシティと第二の都市Rの二路線のみである。RはLシティの北西240キロで、O空港からは約700キロだった。国際線は周辺五カ国の五都市から一日一または二往復富んでいた。軍とも共同利用していて、窓からは戦闘機や対潜哨戒機が見えた。
ターミナルビル一階でスーツケースを受け取って到着口を出ると「ようこそO大学へ」という紙を持った男女二人組みいた。名前を告げるともう一人来る予定だと答えがあった。ほどなくZ国出身の私と同年代の男子留学生と合流した。大学まではモノレールでアクセスしますと告げられた。
モノレール駅はターミナルビルと直角に接していて、2階の出発口と改札がつながる形である。エスカレーターで上がってビル前の道路を歩道橋で渡った。モノレール駅の両側には駐車場が広がっていた。出札のところで二人組みからICカードを買うように勧められた。これはO市やLシティの公共交通機関や「国鉄」の一部区間でも使えるものだった。
オレンジ色に車輪のイラストが入ったカードを改札機に押し当てて中に入り、エスカレーターでホームに上がった。両側に電車が止まるようになっていて、右側の先発は席が埋まり、左側の後発はがら空きなので左側にした。電車は四両編成で白い車体に窓の上下に赤いラインが入り、ドアは一両二箇所、ドアとドアの間が四人がけシートである。
モノレールは空港とO駅を結ぶ14キロの路線だった。空港から真西に進んで、大学はちょうど中間点、大学の西で北に向きを変え、皮の左岸を走ってから右岸にカーブしてO駅の横に入るとこれもインターネットで予備知識を得ていた。昼は十分間隔で運転されていて、朝来時台から夜十一時台まで運転された。
空港を出ると一キロほどで複線電化された線路と交差して接続する駅に止まった。下の線路も駅があってO駅まで二駅だそうである。これはLシティと結ぶ主要幹線だと案内の一人が言った。益を出ると自動車専用道路をオーバークロスして次の駅に止まった。この駅を出ると宅地から果樹園となり、赤く色づいたリンゴが鮮やかだった。
空港を出てから二つの駅はレールの両側にホームがある作りだったが、四つ目の駅に入る前にレール間が広がって下から引き込みのレールが割り込んだ。左後方を振り向くと車両基地があった。五本のレールを振り分ける分岐機をゆっくり通過してホームの両側に停車する駅に着いた。
この駅を出るとすぐに単線の電化されていない線路をまたいだ。ここもすぐ近くに駅があった。モノレールと平行して四車線の道路が現れた。北側は五階建ての集合住宅、南側は一戸建ての住宅が並んだ。学校や商業施設も目に入り、空港から六つ目の駅の北側にO大学のキャンパスが広がった。
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