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2014年10月30日 (木)

Our generation(34)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 10月1日に内定式が行われ、博多駅近くの本社で人事部長から証書を受け取った。学部と院の採用は合わせて30人で、事務系と技術系が半々、同じ大学は技術系に一人いるものの、あとは九州内の国公立大学と関西や関東の大学に行った九州出身者である。

 豪華寝台特急の運転開始からまもなく一年であり、次は株式上場、さらに長崎新幹線という具合に人事部長は今後の会社の発展を謳った。一方で少子高齢化に伴う通勤・通学需要の減少、鉄道以外の事業強化という課題も示された。

 内定式の次の日がゼミだった。ヒロはカジュアルな格好でキャンパスに行った。ランチは学生食堂である。推理小説家志望の者を携帯で誘って待ち合わせた。彼は県庁に合格してとりあえず「無業」は免れた。

「模擬法廷のテーマ、何にするんだろうね」

 テーブルに着くとヒロが口を開いた。ヒロは日替わりの生姜焼き、彼はカツ丼を選んだ。

「俺はストーカー殺人を提案してみる。ストーカーに狙われている妹を守るために、兄がその男を殺した」

「それは正当防衛になるのかってことかな」

「そういう議論をしてみるつもり。まぁ、過剰防衛になってしまうかな」

「シチュエーションが難しいよね。間違って車でひき殺しました。として業務上過失致死くらいなら」

「そうだね。ナイフとか使ったらアウトだろうし、あっ木刀で素振りしていてとか」

「それはかなり、突きの練習していて茂みに隠れていたのに気づかずに・・・とか」

「弁護士のスキルが試されるねぇ」

「でも、市民感情としてはどうだろ。やり過ぎ、それとも許容される。他の学部の受け止め方が楽しみなテーマだね」

 そうしてゼミに臨んだが、決まったのは「飲酒運転を何度も繰り返した者が死亡事故を起こすのを未然に防ぐために殺害した」ということで、社会防衛的観点から許容されるかどうかという論点になった。

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