« 改築工事 | トップページ | ダイエーマーク »

2014年10月29日 (水)

Our generation(33)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

「最後の面返し胴は先に胴をやられたからやり返そうと待っていたね。待つんじゃなくて攻めて相手を動かして打たなきゃ」

 一番上のOBが礼の後で後輩に言った。ヒロのほうは気持ちで攻めていたという講評を受けた。

「とは言っても、女の子が並びに来たときに心が動いてたよね」

 別のOBの一言にヒロは「乱れてました」と応じた。聞き耳を立てていた現役が笑いをこらえているのが見て取れた。

「ところで、剣道形はやっているか」

 銀行員のOBが大学生に尋ねた。ちょっとやったほうがいいなということでヒロが打太刀でやることになった。そして色々と駄目だしをもらった。ヒロは「五段受けるときにはもっと厳しく見られるぞ」と言われた。

「形のほうが緊張しそうな気がします」

 終わってから後輩がヒロに言った。福岡県では四段と五段は高校生の三段と同時に行われた。現役の者の見ている前で不合格になるのは嫌だなというところである。ヒロが四段を受けたとき、彼は三年生で三段は二年のときに合格していた。

「飛行機は離陸よりも着陸のほうが事故多いからなぁ。高度間違って空港の手前に降りたり。だからうちの大学は航空工学が真っ先に糸島に逃げたし」

「車輪下ろすの忘れていたというのは恥ずかしいですよね」

 上空からジェットエンジンの音が聞こえた。内陸に回り込むために飛んでいるのだが、海側から降りる場合でも鹿児島や宮崎からの便は母校の上を飛んだ。

「とにかく実技がまず・・・そういえば相手が女子ということもあるんだよなぁ。俺はあたらなかったけど」

「もしも形だったらどうなるんでしょ」

「さあ、とにかく三年の強い女の子と地稽古やらせてもらえたらなあ」

「審査対策で、仕方なく、ですか」

|

« 改築工事 | トップページ | ダイエーマーク »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Our generation(33):

« 改築工事 | トップページ | ダイエーマーク »