« 東日本大震災(2561) | トップページ | 改築工事 »

2014年10月29日 (水)

Our generation(32)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 やはり女子部員は年配のほうに並び、ヒロのところに並んだのは一年生である。三年のキャプテンは後輩のところにやって来た。ヒロのすぐ上は社会人で地元の銀行のゼッケンだった。

 最初の相手はかなりの長身だった。ヒロは剣先に気持ちを集中して相手の出鼻を伺った。ドンドン間を詰めて面に来たので、左足から一歩引いてすり上げ、伸び上がった相手の胴に返した。そのあとも小手を押えたり、小手・面に対して胴を抜いたりした。最後は面打ちに出て小手を打たれたのを一本と認めて終わりにした。

 次に来た者はワイドなボディにワインカラーの胴を着けていた。初太刀は反時計回りに旋回して面を狙ってきたが、ヒロは見透かしたように胴を抜いた。太い胴体だが、完全に両断した感触が手に伝わった。最後は面を受け止めて引き胴を浴びた。

 三人目は剣友会でも知っている同じ中学出身の者である。ヒロの得意技が胴であることは知られていた。それでも面で勝負に来たので、やはり胴に返した。最後はヒロのほうから面を仕掛けて胴を抜かれた。

 四人目が二年生で、高校から始めた者だった。だいぶ力をつけたという印象を受けた。最初は面を打たせてみてそのあと出小手と面返し胴を打ち、最後の一本勝負では引き胴が不十分だったあとの面を認めた。

 そのあと残りの一年生三人とやり、出小手・返し胴を打って、最後の一本では二人に小手、一人に飛び込み胴を取られた。女子部員の一人がヒロのところに並ぼうかどうしようかとなっていたところで、大学生の後輩が「稽古お願いします」とヒロに言った。

 蹲踞から立ち上がると互いに気合を掛けた。間を少しずつ詰め、まずは合い面勝負である。ヒロの竹刀がはじかれて相手の左肩に落ち、向こうの竹刀はヒロの左面を削った。振り向くとヒロは小手・面を見せた。受け止められると引き面で間をあけた。

 一分半ならまだあると思いながらヒロは次の攻撃に備えた。後輩が面に来る気配を感じ、ヒロは右斜め前に踏み出して胴を抜いた。他のOBは稽古を終わりにして現役も下座のほうに並んで立っていた。

 互いに剣先が触れる位置まで戻って勝負に入った。最後は面で決めてやろうとヒロは竹刀をグッと押えて面に飛んだ。相手は受け止めると首をすくめるようにして胴に切り込んできた。右わき腹からヘソにかけて切り裂かれたと思った瞬間、OBの誰かが「そこまで」と声をかけた。

 

|

« 東日本大震災(2561) | トップページ | 改築工事 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Our generation(32):

« 東日本大震災(2561) | トップページ | 改築工事 »