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2014年6月13日 (金)

明日君は陽だまりの中で(9)

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 杉田が高岡から小手を先取して逃げ切った。それから英樹が杉田と竹刀を交えた。前回の練習試合では英樹が面で一本勝ちを納めた。小手を狙ってきたのを抜き面で取り、終盤に取り返そうと面に出たのを返し胴に切った。

 次の相手は藤崎である。前回は面抜き胴で一本負けした。英樹は「抜くなら抜いてみろ」という気持ちで面に行った。面に行くと見せて小手をやると英樹の胴を狙った藤崎の手首をドンピシャリで捉えた。

 高岡との勝負は前回は英樹の面、高岡の引き胴で引き分けだった。今回も面勝負を中心に組み立てて、面一本で勝ち抜いた。高岡が面抜き胴に来て英樹も一瞬「切られた」と感じたが、二人の審判はなぜか反応しなかった。

 英樹は二年生の挑戦を受けることになった。三人のなかで最後が松井となると五人抜きしての勝負である。四人目には小手から胴に変化する技で一本勝ちした。最初は先輩との勝負は面オンリーだったが、慣れてくると技に幅を出すようにした。

 五人目にも面フェイントで胴を決めたが、面抜き胴を取られて引き分けた。上級生の意地がこもった一撃は背骨まで両断されたような鋭い切れ味だった。松井が「残念だったな」と声をかけて進み出た。

 松井は二年生二人を面と小手、引き胴一本で倒した。それから杉田を小手抜き面と引き面で退けた。英樹との勝負がラストということになった。中学のほうは一・二年対決も終わって二年生同士というところである。

 先に一本取ったのは松井だった。英樹の面を見透かしたように竹刀を跳ね上げて胴に返した。基本稽古そのままのきれいな打ち方である。元の位置に帰ると英樹は裏からの攻めを仕掛けてみた。

 そのまま面にと振りかぶったら松井が反応した。英樹は面ではなく、手元が上がった胴に切り込んだ。フェイント胴が見事に決まって松井は「銀色の仮面」の中で歯を見せた。最後は小手・胴を仕掛けられて右わき腹から左腰に風が吹き抜けるような感触があった。

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