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2014年6月15日 (日)

明日君は陽だまりの中で(18)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 着替えのところに行くとみんな垂れと胴まで着けていた。何していたんだと言われながら同じ格好に急いで追いついた。体育館に入ると合同で準備体操と素振りをやり、面をかぶって手短に基本の稽古をした。

「男子女子それぞれ二試合場作ります。審判はこの表に従って担当をお願いします」

 T高校の顧問の先生が参加者一同を前に説明した。N高校からは二年生三人が審判として出ることになった。英樹は次鋒として入り、対戦相手を見ていると平田も同じポジションということが分かった。彼のゼッケンはまだ白みが強く、英樹のNは色あせかけていた。

 Y高校とW高校の試合の審判をして、Y高校と試合をした。審判はT高校である。先鋒が二年の先輩だったが、面と小手を取られてしまった。英樹は面で一本勝ち、中堅は引き胴と面返し胴で負け、副将は小手を取ったものの面二本で負けた。大将の松井は引き分けである。

 それからW高校とT高校の試合をY高校が審判して、N高校とT高校の試合をW高校の審判で行うことになった。先鋒が控えと交代して英樹はそのままである。向こうは平田が予定通りに入っていた。「負けないぞ」と自分に言い聞かせた。

 先鋒は小手を先に取られ、面で追いついたものの、小手で突き放された。英樹は深呼吸して試合場に進み出た。平田は高校ではワンランク上の道具を買ってもらっていた。面の喉と胴の胸には赤と紺の飾りが施されていた。これは少し珍しい色合いである。胴も英樹は黒だが、平田はワインレッドだった。

 先に取ったのは英樹である。平田に小手・胴を仕掛けたら審判が一斉に旗を上げた。二本目は面勝負をして胴を抜かれた。引き分けになって互いに腰を下ろしたとき平田は笑みを浮かべていた。あとの三人は面二本、面と小手、引き面ですべてT高校の勝ちである。

 

 

 

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