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2014年6月15日 (日)

明日君は陽だまりの中で(15)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 練習試合は次の週にやることにして、高校生が元の側に立って中学生が次々に試合稽古を挑むということになった。八月の終わりには福岡市の私立大学一年や東京のH大学二年の先輩が母校に来て稽古をつけてもらったこともあった。英樹は思い切り面に飛んで出小手や返し胴を浴びた。ひるまずにドンドン攻撃してくるのがよかったと褒めの言葉をもらったが、同時に起こり頭を見せない研究が必要とも言われた。

 一年生の初心者四人には一番最初の面攻撃を受け止めて右脇腹を甘くした。四人ともハラワタにズンとくる一撃を入れた。それから面に来たのを胴に返すと天を仰いだり振り向いて次の面に来たりと様々である。そして自分から軽く面打ちに出るとみんな首をすくめて抜き胴に来た。垂れに外されるのが多かったが、胴の前の部分にヒットしたのもあった。

 一年の経験者と中二には最初から技を返した。中二は八月に初段挑戦があり、六人受けて四人合格した。四人とも小学校からの経験者で落ちた二人は中学から始めたばかりだった。高校で始めた者は一年の冬に初段を取っていた。英樹は八月に二段を受ける資格はあったが、初段合格が中二の二月だったこともあり、冬に延ばした。

 面に来るのを出小手か抜き胴、小手に来たらすりあげや抜き面または合い小手・面、そして自分からも面を打って出た。全員が英樹の胴を右脇腹からしっかり捉えて見事に抜いた。すれ違ってから振り向いて中段の構えを取っているかのチェックも全員合格である。

 最後は中学と高校に分かれて掛かり稽古だった。本当は隙を作ったところを打つのは打ち込み稽古なのだが、なぜか掛かり稽古と呼ばれた。松井は本当の掛かり稽古で英樹が面を打っていくと胴を抜いてきた。ひるまずに次ぎの面に行くと小手、左上段を取ったところで英樹は胴に打ち込んだ。稽古が終わったのは午後四時、三時間もやっていたことになっていた。

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