何となく 何とでも〔48〕
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二月に入ってS大学の入試が行われた。大学の他、広島、長崎、熊本、鹿児島に地方会場が設けられた。今年は鹿児島に出向くことになった。受験予定者数は32名、種子島という者もいた。
試験前日の午後一時に管理棟に出向いて問題と解答用紙を受け取った。私が運ぶのは社会と小論文である。事務の職員が英語、会場主任の文学部教授が受験生の写真票を受け取った。
地下鉄で博多駅に移動して、「つばめリレー」に乗った。指定席は私が会場主任と並び、その後ろが事務職員である。列車はフランスの新幹線に似た形でメタリックに塗られた外装とシックな内装だった。問題用紙はハットラックの棚にまとめて置いて常時三人で見張ることとなった。
広島に向かうグループは新幹線、長崎は「かもめ」である。熊本に向かうグループは高速バスを選んだ。
新八代での乗り換えは同じホームだった。白い車体に赤い帯の入った新幹線の車内は木目の入った内装や木の使われたシートでさながら「走るベルサイユ宮殿」である。あっという間に鹿児島中央駅に着いた。
福岡は寒々とした空なのに鹿児島はもう春めいた日差しの中で少し暑いくらいだった。桜島の噴煙が見えて地球の躍動を感じさせられた。
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