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2014年4月 3日 (木)

何となく 何とでも〔42〕

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 大阪のK大学で学会が行われる朝、私は五時に起きて缶コーヒーを飲み、地下鉄で福岡空港に向かった。受付は九時からで、新幹線では始発でも間に合わないが、飛行機ならギリギリのタイミングである。もちろんトラブルなく朝七時に出発して八時に到着という前提だった。

 セキュリティチェックのあと売店でサンドイッチとフルーツジュースを買った。ゲートはバスに乗るため、一階に下りる場所である。ベンチに腰掛けたのは二十人足らずだった。七十四人乗りのプロペラ機なのも納得である。

 バスに乗り込んだのが出発の十分前で、バスは三百メートルほど移動して機体の左前方に到着した。プロペラに乗るのは生まれて初めてだった。胴体は地面に近く、ドアそのものがタラップを兼ねていた。

 二人がけのシートが通路をはさんだ機内は狭苦しかった。私の座席は左の窓側で真横が六枚ばねのプロペラである。もしも外れたら真っ二つにされるんだろうなと思いながらベルトを締め、シートの下にライフジャケットがあるのを確かめた。

 タラップが外されたのは七時ちょうどである。乗客は窓側のみで、みんな無口だった。プロペラが回転を始め、機体はまず前進、それからユーターンして北側に向かって進み始めた。

 東京に向かう777は滑走路の端だが、私の乗ったプロペラ機は手前の直角に入るところから滑走路に入った。どうやら先にだなと思うとプロペラの回転が最大パワーになり、あっという間に地面が遠ざかった。

 筑後川を見て左に旋回したが、高度は羽田に向かうときよりも低く、スピードも遅かった。水平飛行になったのでテーブルを出してサンドイッチのパックを載せた。中津から宇佐にかけての海岸が下を通り過ぎた。

 高度六千メートルだと四国山地が切り立っているのがはっきり分かった。配られるドリンクは緑茶を頼んだ。吉野川と徳島空港が目に入ると着陸態勢に入るというアナウンスがあった。

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