何となく 何とでも〔41〕
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それからイギリスに行くルートの話にもなった。ソウル経由だけでなく、シンガポール経由はどうかということである。
777の貨物室のドアが閉まった頃、私たちは勘定をして店を出た。展望デッキに上がってみようということにして階段を上っていたら、降りてくる中学生くらいの集団の一人が彼女を知っている反応をした。
「もしかして生徒さんですか」
間を置いて尋ねてみたら勤務先の生徒という返事である。そのあとは大学のそばだとアルバイトしている学生に出くわすというようなことを言って誤魔化した。
デッキに出ると777からブリッジが外されているところだった。前輪の車止めも外されて出発準備完了である。
「そういえば学校ではクラブの顧問とかされてますか」
「生徒会の担当をしています。大学はどうなんですか」
「剣道部の顧問を引き受けました。高校で武道の授業で竹刀を触った程度ですが」
777がトーイングカーに押されて動き出した。そのうち自分の両親に紹介したいというのはまだタイミング的には早いかなと思った。もう少し会うのを重ねて話が進めば二人で上京するか両親にこちらに来てもらうかである。
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