何となく 何とでも(40)
前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m
「やっぱりここにしましょうか」
駐機場に向かって座る店で私は彼女に聞いてみた。ランチタイムは終わりかけていて窓に向かって二人並んで入る余裕は十分にあった。六番スポットは飛行機が入っていない状態だが、マーシャラーがいるので到着が近いことがわかった。
カレーのセットを注文するとA空輸の777が到着した。胴体が747よりも長いタイプである。ビルとつなぐブリッジが左のドアにつけられ、胴体の下にあるドアも開いて手荷物やコンテナを取り出す作業が始まった。
「埼玉にはよく戻られるのですか」
「年に五回か六回ですね。研究発表の関係があるときに・・・」
「それは週末ですか」
「土曜日というパターンです。金曜の夜にあちらに行って月曜にこちらに戻って」
「次はいつ戻るのでしょう」
「来週に東京の研究会に顔を出す予定です。十月には大阪で発表会もあります」
大阪には飛行機で往復することにした。K大学のある場所は新幹線の新大阪から電車を使う場合、二回乗り換え、飛行機なら一回乗り換えだった。朝一番の飛行機は生まれて初めてのプロペラ機である。
「海外はどうなんでしょう」
「今のところはないですね。ただイギリス経済論というのをやっているので、来年あたりにでも」
私は新婚旅行先にしたいという気持ちを匂わせてみた。
| 固定リンク
« トーイングカーが | トップページ | コンテナまで »
コメント