何となく 何とでも〔27〕
前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m
大学祭の打ち上げはクラブ単位で、私は剣道部に同席した。西新界隈の居酒屋に集まったのは部員のほぼ全部といつも稽古に加わる職員、それに四段を持つという法学部の講師である。この先生は熊本の高校からQ大学でずっと剣道部だった。専門は刑法なので警察に入りたいという学生にはうってつけである。
「ずばり聞くけど、お前、本当はランドセルを背負っているくらいの年齢の女の子にしか興味ないんだろ」
四年生の前主将が三年生の新キャプテンを問い詰めた。前キャプテンは商学部で新主将は法学部である。
「黙秘します」
「ということは認めるんだね。自分に不利な供述だし」
「法学部的には、根拠を示しなさい。示さなければ侮辱罪、示したら名誉毀損と反撃するのが」と先生が助け舟を出した。
そういう会話とは別に私は職員と注いだり注がれたりしていた。また別の見合い話が出てきていて今度は部のOGはどうかとなった。地元の出身で西区のほうで小学校の教員をしているということである。
「私が福岡に骨を埋めるという覚悟を示したほうがいいですかねぇ」
「まあ東京に帰るのを月一度から三ヶ月に一度とか。お金も大変でしょう」
それを言われるとそうだった。学会に出るのは出張旅費で落とせるが、自腹はマイレージがあってもきつかった。
| 固定リンク
コメント