何となく 何とでも〔20〕
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研究室に置いた鞄を取って西新駅に向かったのが一時過ぎである。福岡空港に着いて自動チェックインを済ませると二階の土産物店へ向かった。にわか煎餅をはじめ、有名な菓子はすべて試した。あとは範囲を広げて長崎のカステラや佐賀・熊本から選ぶつもりである。たまたま長崎の抹茶カステラが目に入ったのでそれにした。
午後三時に出発するA空輸の便はボーイング777だった。ジャンボ並みの機体なのにエンジン二つは少し不安だが、真昼の客が比較的少ない時間帯は777化されていた。座席は「8A」である。スーパーシートの後ろなので、乗り込むときはゆったりしたシートをちらりと見た。
南に向かって離陸して筑後平野の南にそびえる耳納山地の上で左に旋回した。国東半島から松山、高松と見下ろし、大阪平野では仁徳天皇陵も見えた。伊勢湾、浜名湖が窓のすぐ下に地図とたがわない姿で横たわり、チョコレート色になった富士が目に入ると降下が始まった。
どういうルートで羽田に下りるのかと思っていたら君津の製鉄所が見えた。横浜のランドマークタワーやベイブリッジが目に入ったものの、富士はかすんだ大気で見ることができなかった。あとは二つ並んだ滑走路のどちらだろうと思っていたらA空輸のターミナル側に降りた。誘導路に出て二年前にできた新しいビルへ777は進んだ。
東京モノレールにするか京浜急行にするかはそのときの気分だった。空港に向かうときはJRとの乗り換えが楽なモノレールにすることが多かったが、このときは品川で乗り換えるルートにしようと思った。この乗り換えも空港に向かうときのほうが楽だった。先発の空港と蒲田を往復する電車は無視して品川から先に行くほうに乗り込んだ。
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