« こちらは | トップページ | 原北稽古〔218〕 »

2014年2月27日 (木)

何となく 何とでも〔24〕

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 二日市で乗り換えるとき、一番前しか改札はなかったと彼女は言った。大宰府行きは四両で水色に赤いラインは大牟田線の普通と同じである。初詣のときはものすごく混むと聞いたが、今は閑散としていた。

 大宰府駅の駅舎は三角の屋根で、駅を出てから右に向かって参道があった。両側にみやげ物店が並び、梅が枝餅を焼く匂いが鼻をついた。空は秋の気配が漂っていても降り注ぐ日差しはきつかった。私たちは日陰になる側を歩いた。

 太鼓橋を渡って神殿の前に行き、さらに裏側にも足を運んだ。絵馬がかけられているコーナーがあって「Q大経済学部 S学院大経済・商学部 絶対合格」「警察官採用試験に受かりますように」「S高校に行きたいです」という願いが目に入った。

 国立博物館のほうに向かう道を行くと、五歳くらいの女の子が小走りで行くのが目に入った。博物館は丘の上にあってエスカレーターで登るが、その子は博物館ではなく「だざいふ園」という遊園地のほうに向かっていた。

 池があって、梅の花をかたどった石が池の中に並んでいた。池のほとりには茶店があってそこで一休みすることにした。梅が枝餅と日本茶を頼んでから上空をジェット機が頻繁に飛んでいることに気づいた。

「東京に出られたことはありますか」

「大学にいたときに一度、就職してからは二回くらいですね」

「飛行機ですか、それとも新幹線」

「大学のときは新幹線でした。あとはS航空で」

 

|

« こちらは | トップページ | 原北稽古〔218〕 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 何となく 何とでも〔24〕:

« こちらは | トップページ | 原北稽古〔218〕 »