何となく 何とでも〔19〕
前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m
夏の激しい日差しがキャンパスに降り注いでいる。前期試験前の最後の金融論は、バブル期に議論された「銀行と証券の垣根撤廃」だった。預金金利と貸し出し金利の利ざやで稼ぐ間接金融から株式や社債による直接金融へのシフトなのだが、この場合は銀行が攻める側で証券が防戦するという構図だと解説した。
授業が終わると学生食堂で日替わり定食にした。チョークで汚れた手を洗い、ご飯・味噌汁・チキンカツのコースメニューをトレイに載せて会計に並んでいると学生部長に出くわした。
「オープンキャンパスのときにクラブ活動をしているところはあるのかな」
「試験休みのままオフに入るようです」
八月最初の土曜日に学生集めのためのイベントであるオープンキャンパスが予定されていた。私はこれが終わると東京に戻る予定である。今日は午後を半休にしていて午後三時の飛行機に乗るつもりだった。
「施設を使っているところを見せるようにしたいねぇ」
「体育館もグランドも使えるというように通知はしてますが」
オープンキャンパスでは模擬授業をしてほしいと言われてイギリスの話をすることにしていた。時間は通常と同じ90分である。
剣道部の者がいたので、その近くで食べることにした。オープンキャンパスの日にどうするか聞いてみて午前十時から午後三時の間を打診したが、暑い時間帯は・・・と躊躇された。
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