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2014年2月10日 (月)

Our generation〔21〕

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 防具をかついで西新駅の改札を出たヒロはS高校の正門に通じる階段に向かった。上り口まで来ると冷たい風が吹き降りてきた。地上に出て交差点を渡るとすぐに正門である。一階が武道場で二階がアリーナとなっている体育館は地下鉄の走る通りに面して建っていた。現役は三年生を除くと20人だが、卒業生はその倍くらいいた。さらに近隣の剣道好きや大学生も加わって総勢は100人を超えた。

 一階の玄関を入ると男は武道場、女は更衣室で着替えてくださいという案内を現役がしていた。グランドではラグビー部が同じく初練習をしていた。道具を道場に置くとヒロは手洗いに入った。洋式の「個室」には「故障」という張り紙があって残り二つは「和室」である。真ん中ではジャージ姿のラグビー部の者が「詰まってしまった」「餅の食いすぎだろ」と言い合っていた。ヒロは空いている所に入ってしゃがんだ。

「おや、メチャ久しぶりじゃない」

 同期で東大に行った者が声をかけてきた。一橋や京大との対抗戦に出ているのはネットで知ったが、結果は敢えて聞かなかった。

「東京にはいつ戻るんだ」

「明日の夜に新幹線で。大学でやってないんか」

「家の近くの道場でだよ」

 大学生が続々現れた。防具を持たずに見に来るだけの者も多く、夕方の新年会のほうに出るということだった。

 二階に上がると現役は入り口側、社会人のOBはステージを背中に座った。現役は男子がキャプテンを一番左にして並び、その右が上下白の稽古着で統一した女子、さらにOBが連れてきた小中学生の子供が並んだ。一番若いのは小学校に入ったばかりの双子の姉妹で赤い胴がひときわ鮮やかだった。ヒロたち大学生は現役側から見て右側の壁に沿って並んだ。それは卒業年次順で、同学年ではキャプテンからであるが、行った大学の偏差値なのか段位なのかが微妙な差である。ヒロは同学年では唯一四段だが、東大に行った者より下側に座った。 

 

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