その先へ飛ぶこと〔71〕
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いったいどのくらいのレベルの大学がボトムなのか・・・Yゼミナールではせいぜい関関同立、福岡ならばS学院大である。旧帝国大学クラス以下は大学とは言わないというような雰囲気はK塾だった。
トモヒロは場違いと思いつつ、K高校に向かった。ここも旧帝国大学クラスがボトムのはずであるが、意外に専門学校とかもいた。それに栄養学部には女子が毎年一人か二人来ていた。
I百貨店の近くの停留所からバスに乗ってJRの線路をまたぎ、都市高速の緑色の高架をくぐった。K高校の正門は道路より少し高いところにあり、門の中もさらに高くなっていた。玄関を入って事務室で用件を言うと赤レンガの建物に行くように言われた。三階建ての一階に進路指導室があった。
「N大学さんには今年も栄養士を考えている女子がいますので、勧めてみますよ」
名刺を交換すると応対した先生が早速言った。その先生の担当は数学となっていた。
「この近辺の高校は、福祉大学のようですね」
「確かにうちからも一キロくらいしか離れてませんから。あっ、ここは北九州市の西エリアからも来ているんですよ。引野とかだと高速バスを使ったりしています」
もしかしたらという希望だけはあった。正門に向かう坂を下っていると本州へ向かう新幹線が通り過ぎた。やはり多くのものはあれに乗って東京や大阪にある大学に行こうと思っているのかもしれないなとトモヒロは感じた。
最後にたずねたのは小倉駅に近いK予備校である。ここも難関大学を目指すという雰囲気で、早々に退去した。
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