その先へ飛ぶこと〔64〕
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懇親会は学生食堂の一角を立食パーティーコーナーのようにして行った。酒の量もそれほどではないため、飲み足りないと感じた会員は中洲に行ってくださいという状態である。もっとも誰もが経済的には少し節減したほうがいいというところなのでお開きになるとすぐに解散だった。
「娘さん、そろそろ高校受験でしょう」
「はい、S高校はどうかなぁというところで、私立は付属校を受けますが」
N大学は中学もあったが、娘は公立でいいと入らなかった。S高校は微妙でJ高校なら安全圏と模擬試験のデータではなっていた。
「最近はどこの私立大も付属を高校だけでなく中学から設けてしかも共学にする傾向がありますねぇ」
K学園大の先生が言った。水前寺駅の北エリアは学校が固まっていて半径一キロ内に女子高が四校もあると学生募集の会議の折に言っていた教員がいたが、トモヒロが調べてみたらいずれも共学化が進んだ。
「学生の募集状況はどうですか」
「やはり地元志向がものすごく強くなっていますね。地方にも会場を設けていますが、年々減っていて」
N大学の栄養科学部も北九州市に出来た福祉系の大学に福岡県東部や山口の学生を取られていた。流通学部も長崎会場や鹿児島会場の申し込みが一桁にまでなっていた。トモヒロは熊本と鹿児島の募集を担当していたが、先行きに不安を感じ始めていた。
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