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2013年11月27日 (水)

その先へ飛ぶこと〔50〕

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 観光産業論は、まず「易経」の「国の光を観る」から始めてイギリス貴族の師弟が大陸を周遊したグランドツアー、日本のお伊勢参りに触れた。それからロンドン万国博覧会の団体旅行斡旋から事業を拡大したトーマス・クックやアメリカン・エクスプレス。そのあとは地域経済における観光産業の役割としてホテルなどの宿泊業と進んだ。

 その先は航空業界の話ということでアメリカで1978年に始まった規制緩和と日本への影響、それでS航空のところまでである。さらに日本の鉄道ということで私鉄、これは国鉄に買収された日本鉄道や山陽鉄道のほか、事業多角化を行った阪急電鉄に地元の西鉄、そして国鉄からJRという具合に話を進める予定である。

 物流産業論のほうは宅配便のスタートからネット通販、さらに日系企業の海外進出に伴う物流体制といったところだった。どちらも関係する業界を目指す学生の基礎知識を固めるというのが目的である。そしてゼミでもやはり関係する業界への就職を意識した指導をしていた。

 トモヒロのゼミ生は毎年15人前後で推移した。リーマンショックの不況に見舞われてからは民間企業よりも警察・消防といった公務員を受ける者も増えた。期待したN通運への就職は平成二十年卒業で一人が航空貨物事業で採用になった。Y運輸には毎年一人が入るようになり、JRも客室乗務員として採用された女の子が出た。

 大学院に進んだ者も出したいなという希望はあったが、なかなかうまく行かなかった。Q大学やS学院大学のハードルは高く、ほかのゼミで留学生がQ産業大に入ったくらいである。N大学自体、栄養科学部には大学院があったが、流通学部のほうは計画はするものの、実現は難しかった。

 ようやく一人、大学院を考えたいという者が出てきた。長崎の出身でJRに関して研究したいという希望である。これだと熊本のK学園に頼むしかないのかなとトモヒロは思った。そこの先生は第三セクター鉄道が専門で、とりあえず論文指導をしないといけなかった。トモヒロのゼミは卒業用件にレポートを課していたが、それをレベルアップである。

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