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2013年10月17日 (木)

ロンゲストマーチ(47)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

「竹刀の弦をビンビン鳴らしていたらギターやりたくなったんだよなぁ」

 三浦の横にいた者がおもむろに呟いた。彼は生徒会の役員ではないが、「みんなで歌おう」の係である。M学園の剣道部にいて初段だった。

「剣道だと声が通るようになるよなぁ」

 三浦が応じた。彼は武道の授業は剣道を選んでいた。

「切り返しや掛かり稽古で声を出し続けるもん。そうそう。来年のバンドどうするか考えなくちゃ。ドラムがねぇ」

「中田はどうだい」

 突然三浦が栄作に話を振ってきた。引退した応援団の先輩がドラムをやって「青春の影」の最後の部分を延々と打ち続けるというのをやって拍手喝采された。

「そういえば剣道部だったよねぇ。手首のスナップ鍛えていたんだよね」

「彼はその前は野球だったんだよ」

「うぅぅん。そしたらちょっとお願いできないかな」

 栄作はドラムをやったことはまったくなかった。とは言え、応援で洋太鼓を打ち鳴らすのは練習でやっていた。

「そういうのはどこで練習するんだ」

「魚町にあるよ。楽屋裏にもセットはおいてあるし」

 生徒会長は黙々とノートに何かを書き込んでいた。選挙の演説会のときに応援をした体育部幹事会の議長が現れた。話のテーマは各クラブの予算配分のことのようだった。野球部は三十万円が割り当てられたが、あまりに突出しているという批判も強かった。剣道部は十万円で遠くに練習試合をしに行くのにもうすこしアップして欲しいという要望があった。

 中学時代の剣道部は福原の父のつてで下関に行ったくらいで、遠くに出ることはなかったが、高校では他県に試合をしにいくということも増えていた。野球部はOBの寄付もあって少し遠くに行くということも多かった。そういう試合は応援団は帯同せず、控えの選手が応援するという形である。

 

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