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2013年9月 4日 (水)

ロンゲストマーチ(4)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 

 5回裏、いきなり栄作のところにライナーが飛んできた。そのあとは三振二つである。六回の攻撃は三番からで、デッドボールで出塁した。あまり銚子のよくない四番はバントで送り、栄作が打席に立った。ワンスリーからストライクを取りにきた球をレフト前にはじき返して三点目を取った。そのあとは凡退である。

 六回裏はゴロ二つと三振で交代になった。七回の攻撃はランナー二人出したが、五人で攻撃終了である。七回裏はランナーを一人出したものの、四人で交代だった。八回になって先頭の四番にようやくヒットが出た。栄作はバントで二塁に進めた。セカンドゴロで三塁に進み、ショートゴロのエラーで四点目が入った。

 八回裏は二塁打を打たれたものの、無失点で終わらせることができた。最後の攻撃では代打も出したが、同点に追いつくことは出来ず、試合終了となった。四回をゼロで抑えた五年生の力はもう秋以降の新しいチームを支えるのに十分だと栄作は感じた。一学期が終われば引退して中学受験に専念するということが決まっていた。

「中学はどこに行くつもりなんだ」

 帰りの車中でキャプテンが栄作に言った。彼の住んでいるところはN中のエリアである。そのままN中に進むと決めていた。栄作はS小で道路の反対側にあるS中が学区である。どちらも家からは国道と国鉄の線路を渡るようになっていた。中学は教育大の付属か私立をいくつか受けるが、野球を続けられるかどうかも関心事だった。

 塾には野球の練習がない月・水・金で通っていた。日曜に行われる模擬試験は試合優先で付属中の模擬くらいしか受けていなかった。鹿児島にあるL中や地元では最難関のM学園は厳しい状況である。塾は難関中学受験と付属中クラスの二コースあって栄作は後者のほうだった。

「付属を狙うけど、抽選は運次第だもんなぁ」

「K高校に行こうと思ったら、中学で勉強頑張らないといけないよな」

 そこは九州に初めて甲子園の優勝旗を持って帰った所である。しばらくは甲子園の常連だったが、学区で一番難しい公立高校になったこともあって野球よりも学業のほうに重きを置かないと入れなくなった。そして甲子園からは遠ざかったが、春の選抜では久しぶりに姿を見せた。

 

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