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2013年9月24日 (火)

ロンゲストマーチ(24)

前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m

 福原の次は行橋から通っている者である。初太刀の面を受け止めると右わき腹に一撃を受けた。ヘソまで切り裂かれたような感じがして間合いを切ってこちらに剣先を向けていた。これなら次の試合では勝ち星を上げられるなと思った。10月の一年生大会で初心者は全員一回戦で終わっていた。

 小手・面の連続に来たのを栄作は左足から一歩引いてかわし、胴に打ち返した。振り向くと追い込むように面に来た。それを受け止めるとまた右わき腹に切り込まれた。さらに自分から面を打って出ると胴を狙われた。軌道が下にずれて垂れに当たったが、これも時間の問題かなと思った。

「相手組んで一本勝負」

 岡部が号令をかけた。同じくらいの力の者同士でやる勝負である。栄作は岡部の前に行き、大塚は斎藤と、平田は福原、小松は一年の経験者という具合に竹刀を合わせた。

 栄作はまだ岡部との部内試合では勝った事がなかった。中体連直前には面で一本負け、新チームになってからも小手を二本取られたりという状態である。

 10月の試合で栄作は三回戦まで進んだ。そのときは小手が冴えていたが、面に見せかけてのフェイントである。面に見せかけて胴というのも斎藤や平田が取っていた。岡部はこのときの試合で個人準優勝である。それは二年続けてだった。

 相手がしきりに誘いをかけてくるのには乗らないようにした。栄作はここだと思って振りかぶった。岡部が面を防ごうと手元を上げたのを見て胴に切り込んだが、竹刀が胴を捉える寸前に栄作の右手首に一撃が加わって胴の手前で動きが止まってしまった。面金の中で岡部は笑みを浮かべた。

 

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