枯れた街(8)
前回までの内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧ください m(_ _)m
浜松町から山手線に乗り、秋葉原で乗り換えたのが六時半過ぎである。職場には寄らずに自宅へ一直線だった。小岩駅前にあるイトーヨーカドーは7時閉店なのでタイミング的にはギリギリだった。朝食は食パン六枚入りを3日かけて食べ、牛乳または野菜ジュースの一リットルパックをやはり3日かけて空けた。イトーヨーカドーが閉店になるまでに戻れない場合はコンビニで朝食を調達した。七十六リットル入りの冷蔵庫は空になることも多かったが、夏場はビールを冷したりしていた。
イトーヨーカドーに着いたのが6時55分で、一階の玄関から下りエスカレーターで地下一階の食料品売り場に降りた。弁当類には値引きシールが貼られたのがマダ残っていてトンカツ弁当を選んだ。BGМはビートルズの「ヘルプ」だと予算未達成、「レット・イット・ビー」なら達成と聞いたが、いつも「ヘルプ」である。六枚入りの食パンとオレンジジュースを取るとレジに並んだ。
イトーヨーカドーから自宅までは歩いて二分くらいだった。駅に近いのは便利だが、周囲は歓楽街で、ラブホテルの脇から路地に入った。三階建ての一階に大家さんが住み、二階と三階に二部屋ずつ、私は二階だった。玄関を入るとキッチンにバス・トイレ、奥が六畳間である。キッチンに冷蔵庫、バスの脇に洗濯機、部屋にはテレビとワープロを載せた卓袱台があるだけである。
ヒアリングの内容はワープロでまとめた。機種は富士通のオアシスである。会社でもオアシスを使っているので、フロッピーを会社に持っていってデータを移せばよかった。地方で出張するときはいつもこのようにしていた。家のワープロは「作成限界」で10ページまでしか出来なかった。それで件数が多いときは複写機能を使ったりしていた。苫小牧と小樽の分は四ページほどでまとまった。
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