その先へ飛ぶこと(15)
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妻の実家には二泊した。義父の車で阿蘇に行ったが、こういう場所は車でないと無理だなと痛感させられた。それからトモヒロの両親の家に移動したが、それはJR豊肥線を使った。
「わあ、短い電車」
到着した二両の電車を見て娘が言った。銀色の車体にドアの部分だけが赤く塗られていた。総武の各駅停車は10両つないでいたし、福岡の地下鉄も6両である。
短い電車は窓に背を向けて座る形だった。盆休みで帰省中と思われる家族も数組見受けられた。電化される前は古いディーゼルカーが重々しい音をたてて走っていたが、新しく入った電車は東京で見たのと同じように軽やかな走りだった。
水前寺に着くと公園に連れて行った。富士山をイメージした築山を見せたが、市川の家からは本物の富士は見えなかった。江戸川べりに建つ高層マンションからだと見えるはずだった。
妻の実家が築十五年くらいなのに対し、トモヒロの実家は三十年くらい前だった。トイレが大小兼用の和式というのが、娘には物珍しいものだが、幼稚園でもまだ和式が残っているので使い方は違和感なさそうである。
熊本城は天守閣の上まで行くのがマダ大変そうなので、路面電車の窓から見せるだけに下。藤崎宮に行ったりして少しずつここも故郷なのだと実感させようと思った。
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