« ジャンボの後部 | トップページ | 久留米から »

2013年6月 9日 (日)

大阪感情線物語(38)

前回までの 内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧くださいm(_ _)m

 Мたちは揃って公会堂からDホテルへと歩んだ。公会堂の隣は図書館、その隣が大阪市役所である。法学部の卒業生143人のうち、3人がここに上級職として入ることになった。堺市と京都市にも2人ずつ、神戸市、和歌山市には一人ずつ、京都府、兵庫県庁、奈良県庁も一人ずつである。

 国家公務員は国税庁に近畿運輸局、陸上自衛隊の幹部候補生、裁判所職員だった。市役所の向かい側には日銀大阪支店があるが、さすがにここに入ったものはいなかった。それでも政府系の農林中金や日本開発銀行に内定したものもいた。銀行はDK、S友、S和、F士、М菱、М井、D和、S信託、T信託、М菱信託。保険はN生命、D生命、S生命、М治生命、Y海上、S友海上、F士海上という具合である。証券は人気がなくて、N村に一人だけである。

 井原が入ったのはD生命だった。小説家になりたいと言っていた者はAビールである。製薬関係はT薬品とY製薬に一人ずつ、運輸は阪神、近鉄、南海、N通運に一人ずつ入った。そして大学院進学はK都大に行政法で一人、同じ大学は刑法、行政法、政治学で一人ずつである。

 橋を渡って阪神高速の高架をくぐるとDホテルだった。謝恩会は立食パーティー形式である。最初に学部長のヨーロッパ政治史の先生が一言述べて乾杯となった。そのビールはAビールのスーパードライである。飲み会の定番はビールからだが、それが出る前はなんて苦いのかと思っていたが、さらりとした口当たりになって何杯飲んでも構わないと変わった。

|

« ジャンボの後部 | トップページ | 久留米から »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 大阪感情線物語(38):

« ジャンボの後部 | トップページ | 久留米から »