その先へ飛ぶこと(19)
前回までの 内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧くださいm(_ _)m
JR貨物の建物から出て構内を案内してもらうことになったが、駅の構内は建物の並んだ西側に線路が一本、二つの積み下ろしホームに面した四本となっていて北が行き止まりという形だった。貨車は全てディーゼル機関車に押されて南から入り、引っ張られる形で南に出て、電気機関車を着けて出発だった。
「何だか非効率な感じですねぇ。通過型の駅ならもう少し」
元運輸省のK学園大の先生が言った。
「着発線荷役とも架線下荷役とも言いますが、姫路ではそういう形です。コンテナが架線に接触しないように注意が必要となっています」
JRの職員が答えた。貨車にフォークリフトが五トンコンテナを積んでいるのを見ながら南のほうに歩いた。40フィートコンテナの積み下ろしに使うフォークリフトはやはり大きかった。石油のピギーバックを行っていたときに見たのと同じようなものである。ピギーバックはトラックをそのまま貨車に積み込むもので、四トントラック三台は自走したが、十五キロリットルの石油タンクローリー二台を貨車に積むのは大型のリフトを使った。
四トントラック三台ではコンテナ貨車一両の二十五トンの半分だったし、石油タンクも二台のローリーよりも専用タンクのほうが一両で五キロリットル多く運べたのでどちらも使われなくなってしまった。
貨物駅の南には陸橋があってここで見学会は終わりということになった。陸橋のさらに南にかけて貨物の引込み線があり、発着する列車はここまで入った。赤い電気機関車が到着した列車から外されて出発する側に取り付けられる様子を見てから一同は地下鉄の箱崎九大前に向かった。駅は陸橋から二百メートルくらいの場所である。
| 固定リンク
コメント