大阪感情線物語(8)
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決勝の相手になったのは一年Bクラスである。どちらも女子を入れないで勝負となった。太陽はポプラ並木の上にかかりかけていたが、まだグランドは日差しを浴びる状態だった。三試合をやって少し疲れが出てきているところだが、Мはサードで四番を続けることになった。四番はともかく、守備の方はセンターかレフトに移りたいなと思っていた。ピッチャーはライトと入れ替わりながら三試合をこなしていたが、最後は新しい者に変わった。
先攻めはCクラスからだった。フォアボール、ショートのエラー、ピッチャー強襲の当たりでノーアウト満塁になり、Мに回ってきた。やはりミートを心がけて左中間を抜ける当たりが出た。Мは四本目のホームランを狙ったが、返球が予想以上に早くてホームと三塁にはさまれた。タッチを逃れようと脇によけたのを主審はアウトと宣告した。そのあとは二者連続で凡退した。
一回裏はセンターフライ、三振となってからライト線を抜ける三塁打を打たれた。その次はМのすぐ横に飛んできた。グラブの先端に当たって外野に抜け、一点返された。ショートフライで交代するとランナーが二人出たものの、Мの前で攻撃が終了した。太陽がポプラ並木の影になったが、三塁側はマダ日向の状態が続いていた。
二回裏はいきなりМの正面に飛んできた。一塁に投げたのが少し逸れて内野安打にしてしまった。それからレフト後方に抜ける二塁打でピンチが広がり、三振、三遊間を抜けるヒットで一点差にされた。そのあとはセカンドフライとピッチャーゴロである。Мは一番軽いバットを選んでボックスに向かった。
センター前に落ちる当たりで出塁したМは、次のレフト前ヒットで二塁に進んだ。そのあと三振、ショートゴロのエラー、ファーストフライでツーアウト満塁になり、ラストバッターのデッドボールでホームを踏んだ。その次はセンターフライに終わった。三回裏はまずピッチャーゴロだったが、次はМの少し右のライン際に転がってきた。
一塁の足がベースから離れたということでランナーが出てしまった。それから左中間への大きな当たりが出てツーランホームランになって同点となった。さらにランナーを一人出したが、ショートフライと三振でさらなる失点は防いだ。その次はワンアウトからレフト前に落ちるヒットが出た。Мはランナーをためることを考えて打席に入った。
外角をライト方向に流すつもりだったが、セカンドゴロになってランナー入れ替わりというだけになった。次のバッターはセンターへのフライに終わった。その裏もまたМのところにいきなりフライがきた。そのあとの三遊間に転がってきたのはレフト前に抜け、さらにセンター前、次の三塁ゴロはベースを踏んだが、一塁に投げたのが逸れて二・三塁のピンチにしてしまった。
そして左中間に飛んだ当たりは外野を点々としてスリーランになった。キャッチャーフライでアウトを取ると最後の攻撃である。Мは自分にまで回ることを望んでみていたが、三振、ピッチャーフライ、ショートフライであっけなく終了した。
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