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2013年3月31日 (日)

下り坂(122)

前回までの 内容は「文化・芸術」のカテゴリーでご覧くださいm(_ _)m

 ホテルの朝食はやはりパサパサした味付けだった。哲也はポテトにハムの他はパンと紅茶で済ませた。そういえばいつもこんな朝食だなと思いながらラッシュ時間帯が過ぎるのを見計らって地下鉄サークル線に乗った。ウェストミンスターで降りてテムズ川にかかる橋を渡った。前回来たときはウォータールー駅から逆に渡ったが、今回の最初の目的はロンドン・アイという世界最大の観覧車からロンドン市内を見ることである。

 優先搭乗で乗り込んで、一周三十分は眼下のテムズ川や国会議事堂、天気は高曇りの状態なので郊外の緑も見えた。哲也はゴンドラから景色をデジカメに納めた。観覧車を降りると少し早めのランチはフィッシュ&チップスにした。それからテムズ川を再び渡ってサークル線でサウスケンジントンに移動した。今回はまだ見ていなかった博物館を回るつもりである。

 哲也が広報室に移動した年に科学博物館の展示物が東京・神戸・小倉に運ばれてきた。残念ながら見そびれてしまったので、本家で見ようと思った。世界で最初の蒸気機関やジェットエンジン、手動式のコンピュータなどを見ると隣のビクトリア・アルバート博物館にも行った。こちらは工芸品から様々な種類の展示物があり、途中でケーキと紅茶のセットで一息入れて夕方まで滞在していた。

 夕食は中華の店を見つけて麺類を食べた。それからスーパーマーケットでビスケットとドリンクを買ってホテルの部屋での夜食とすることにした。三日目はヨークにある鉄道博物館へ往復である。四日目はロンドン市内の交通博物館を見て東部のドックランドと言われるエリアを回ることにした。五日目にはリバプールに往復し、最終日はハロッズに立ち寄って空港へという計画だった。

 ヨークとリバプール往復はインターシティという特急列車である。運輸政策研究機構に出向していたときにイギリスの鉄道を研究していた人がいて話はいろいろと聞いていた。寝る前に部屋の中で木刀を持たずに剣道形をやってみた。五段を受ける資格は前年に出来たものの、哲也は日曜日に色々と予定が入ることを理由に連盟の稽古や行事も避け始めた。

「六段と引き換えに会社での出世を棒に振った」という人もいたが、「出世を棒に振る程度ではすまない」という時代になっていた。剣道の段位はビジネスに役立つ資格とは言えないし、四段にたどり着いたことで昇段は打ち止めという気持ちだった。それもまた「俺は幼い女の子にしか興味ない」と同様、絶対に口に出してはいけないことである。

 

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